横浜相鉄ビル眼科医院 清潔なオペ室作りの取り組み

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実際のすごい測定結果のビデオはここをご覧下さい。いつもながら、おもいっきり素人ビデオですみません(^^ゞ


Fed-Std-209Dという、アメリカで1988年に制定された規準では・・・

測定器(パーティクルカウンター)で、0.5μm(マイクロメートル)以下の物体(ほこりや菌)が1立方フィート(約30センチ四方)あたりにどれぐらいあるかというのを測定します。

眼科手術室は、通常の手術ならば100000個以下、ハイクリーンルームを目指す場合、10000個以下ならば良いようです。10万以下なら外の空気ですでに達成しているのですが・・・(^^ゞ

ちなみに、さらに清潔度の高さを要求される手術(心臓外科など)を行うバイオクリーンルームは1000個以下とされています。

横浜相鉄ビル眼科医院では、ビデオ内で、通常の室内で1000未満(測定時、横に外から入ってきた人が通ったときに1000を少し超えた)、患者さんの頭の位置で、ほとんどの場合でゼロ、多いときでも100未満という、ものすごくきれいな値をを実現しています。



綺麗な空気を作るための工夫

(1枚目の写真は、患者さんの頭部の横にある、強力な内部循環専用の空気清浄機です(薄緑色)。磁石がつくので、当日の手術予定などを貼り付けています。左横には記録用のパソコン、右横には硝子体手術用の光源、真ん中には顕微鏡が見えます。2枚目の写真は、外気導入専用の空気清浄機です。右側にはカーテンで仕切って手術器具置き場があります。外部とは、分厚い金属の戸で仕切られています。空気清浄機といっても、家庭用のものとは性能が格段に違うもので、花粉症の時期はこの部屋に入ると即座に楽になるのがわかるぐらいです(^^))


オペ室で一番大切なことは、綺麗な空気を作るということです。ここではわかりやすいよう、空気を「きれいな空気」と「きたない空気」に分けて述べます。「きたない空気」といっても、自分たちが普通に吸っている普通の空気のことですが。

●大高が自分で納得するように作っています。

通常は業者さんに任せるのでしょうが、自分は古いタイプの職人型の人間なので、特に大切な部分は自分で納得いくようにつくりたいほうなので。それゆえ、手作り感があふれているのですが、隅々まで自分で把握しています。ゆえに、最高のメンテナンスができていると自負しています。

●パーティクルカウンターを自前で所持し(結構高い!)、自らの手で定期的に空気を測定しています。

パーティクルカウンターを自前で持っている病院はめったにないと自負しています。

●空気清浄機はすべてむき出しです。

通常の手術室は埋め込んであるところがほとんどです。あれ、なぜなのか私には全く分からないです。見た目がすっきりするとか、ほこりがたまりにくいとかだからでしょうか?少なくとも、埋め込みにすることによる空気清浄効果の向上はゼロと考えます。

うちも簡単な工事で屋根裏や壁に埋め込むことができますが、あえてむき出しにしています。そのために、一見普通の部屋のように見えるのですが、空気清浄機のメンテナンス性が格段にアップしていますし、もし故障があってもすぐに壊れていることがわかります。

また、埋め込みにすると、その器械にあわせて穴をあけたりするので、その器械をずっと使用しないといけないことになってしまいます。そういうのもいやなんです。より良い器械があれば変更したいので。

それと、みなさんも家庭の器械でご存知の通り、空気清浄機はものすごく汚れます。むき出しなら汚れもわかりやすいし、掃除もしやすいと考えます。

●外気導入専用の空気清浄機と内気循環専用の空気清浄機を備えています。

これにより、最高に良い空気の状態を作り出しています。

大高は温泉が大好きなのですが、湯船内の湯を一番綺麗な状態に保つには、大量の源泉かけ流しと内部循環を併用することだと聞きました。よく行く土肥温泉の「弁天の湯」はものすごくぜいたくな量の源泉かけ流しなので湯船内の湯が非常に綺麗なのですが、連休などで人がたくさん来た場合、底の湯がよどんでいることがあります。上に流し込んだ湯が上から外に流れ出るので、上はものすごくきれいだが下はよどんでいるわけです。

そういう場合、わたくしは他のお客さんがいても了解を得て湯船の湯を一度半分ぐらい抜いてしまうのですが、内部循環が併用されていればその必要も無いわけです。温泉の場合、内部循環が併用されている場合はかけ流しの量が少ないからしかたなく、という場合が多くて困るんですが・・・ともかくも、この理論を応用しています。

●外気を強制的に導入することにより、手術室の空気を陽圧に保っています。

これにより、人が出入りするときに中から外へ空気が流れるので、外の汚い空気が入ってきにくいわけです。

これらの特徴を備えています。その結果として、先のビデオのとおり、驚異的にきれいな空気を実現しています。

●綺麗な空気を、一番効率の良いように患者さんの顔の真横から吹き付けています。

これは案外珍しいようです。

通常は仰向けになった患者さんの天井方向から吹き付ける設計が多いと思われます。これは、オペといえば通常の開腹や整形外科のオペが主流なので、それ用に手術室が設計されているからでしょう。開腹ならば、まわりをオペレーターや助手が囲むので、真上から吹き付けるのが最も良いわけです。

当院は眼科専用設計、というより、大高の独自設計です。当然眼科手術のみに最適化されています。患者さんの天井方向には顕微鏡があります。患者さんの右横には助手がすわります。患者さんの頭頂方向には術者が座ります。よって、最も効率よく眼の位置に綺麗な空気を送り込めるよう、患者さんの左横の、しかもかなり近く(1mぐらい)に空気清浄機を設置しています。これもまた、独自設計の強みを生かしています。


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